厚生労働省の「令和5年度介護事業経営実態調査結果」によると、令和4年度決算の収支差率(税引き後・コロナ補助金含まない)は、通所介護では『1.5%』、地域密着型通所介護では『3.6%』となっています。
また、同調査の収支差率の分布を見ると、赤字になっている事業所も多く存在していることがわかります。
この記事では赤字のデイサービスや目標の収支差率を達成できていないデイサービスが黒字化を目指すための取り組みについてご紹介していますので、ぜひご一読ください。
厚生労働省の「令和5年度介護事業経営実態調査」、「令和4年度介護事業経営概況調査」、「令和2年度介護事業経営実態調査」の結果によると、通所介護及び地域密着型通所介護の収支差率は以下のように推移しています。
赤字や目標未達のデイサービスが黒字化を目指すには、現状を把握し、目標を設定し、行動し、成果・実績を確認し、改善や更なる取組を推進するという流れで進めるのが一般的です。
まず、デイサービスの現在の経営状況を詳細に把握することが必要です。
収支が赤字であるということは、「収入と支出のバランスが取れていない状態」ということです。
そのため、月次試算表や決算書などから収入と支出を把握し、収支計画書(予算書)と比較して
を把握する必要があります。
次に、デイサービスの経営で達成する目標を決めます。
目標の設定では、5つの要素を明確にしながら目標を設定する「SMARTの法則」などの方法を用いると良いでしょう。
また、平均的な経営指標等は、厚生労働省の「介護事業経営実態調査」や「介護事業経営概況調査」、福祉医療機構の「通所介護の経営状況について」の調査結果などを参考に把握しましょう。
【SMARTの法則の5つの要素】
目標の設定ができたら、それを達成するために計画した行動を実施します。
黒字化に向けた行動は、収支差に与える影響の大きさから優先度を設定して、実施していきましょう。
行動した結果、1月ごとなど一定の期間を区切り、定めた目標に対しての実績・達成度を確認します。
達成できていない場合は、その後の行動量や手段などを見直します。
期待していた効果が得られなかった場合は、目標とそれに対する行動について改善を検討する必要があります。
また、効果が得られた場合でも、次の目標を定めて更なる取組を考え、継続して実施することが必要になります。
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