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【2026年最新版】訪問看護のM&Aを徹底解説!価格相場と事業売却・事業譲渡の事例付き

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利用者の自宅へ訪問して、療養上の世話等を行う訪問看護サービス。疾患等があったとしても自宅での生活を希望する方は多く、訪問看護サービスのニーズは高まっています。設備投資と人員配置基準の人数が少ないことから独立して参入する人も多く、事業所数は急激に増加しています。 一方で、従業員・利用者の人数が増減すると経営状況に与える影響の幅が大きく、経営状況が急に悪化することがあります。
そのため、経営について課題や不安を感じている経営者の方は、「M&A」という選択を検討している方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、訪問看護ステーションの(事業売却・事業譲渡)の流れやメリット、留意点について説明していますので、M&Aを検討している方はぜひご一読ください。

訪問看護とは?

訪問看護とは、看護師等が利用者の自宅を訪問し、療養上の世話や必要な診療の補助を提供する事業所です。
利用者の年齢や状態によって、介護保険に基づくサービスと健康保険に基づくサービスを提供する事業となっています。

訪問看護の市場規模・事業所数の推移

訪問看護の市場規模を理解するために、事業所数の推移をご紹介します。
介護報酬を請求している訪問看護ステーション(訪問看護を提供する病院及び診療所を含む)は、以下のグラフのように事業所数が増加傾向にあります。

※厚生労働省 第220回介護給付費分科会 資料3より作成

M&A(株式譲渡・事業譲渡)とは?

M&Aは、「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」の略です。
複数の会社が合併することや、会社の全部または一部の事業の買収を行うことを指しています。
訪問看護のM&Aでは主に以下の2つの手法が使われます。

株式譲渡

売り手(経営者)が保有する株式を買い手企業に譲渡する方法です。 会社の経営権ごと移転するため、手続きが比較的シンプルで、従業員の雇用契約や資産を個別に移転する必要がありません。 中小規模の訪問看護ステーションのM&Aでは、この手法が多く使われます。

事業譲渡

事業(利用者・スタッフ・資産など)を個別に買い手に引き渡す方法です。 売り手が事業の一部のみを売ることもでき、不要な資産や負債を切り離せる柔軟性があります。 ただし、従業員との雇用契約の再締結や、新規指定申請が必要になる可能性があります。

経営についての課題や不安などから、積極的にM&Aを検討する会社は増えており、日本におけるM&Aの件数は年々増加傾向にあります。

訪問看護ステーションの経営状況

訪問看護ステーションの事業所数は、厚生労働省の令和6年介護サービス施設・事業所調査の概況の結果の概要によると、令和6年10月1日現在で活動中の施設・事業は『18,042事業所』であり、年々増加傾向にあります。

これは、訪問看護ステーションは、「ニーズがある」、「設備投資が少ない」、「人員配置基準に定められた人数が少ない」という点から、独立して開業する人や新規・追加でステーションを開設する企業が多いと考えられます。

また、訪問看護ステーション等の経営状況は、厚生労働省の「令和7年度介護事業経営実態調査結果」によると、税引前収支差率(物価高騰対策関連補助金を含まない)の平均は『10.3%』、看護職員の常勤換算数の平均は『5.4人』となっています。

平均の収支差率はプラスとなっていますが、その中には「利用者獲得」や「従業員の採用」がうまくいかずに、赤字になってしまっている事業所もあります。

事業所数が増え、競争が激化している地域もありますので、経営改善に向けた取り組みが必要な事業所も多いのではないでしょうか。

訪問看護ステーションのM&Aが増えている理由

近年、訪問看護ステーションのM&Aが急増している背景には、以下の構造的な要因があります。

超高齢社会の進展

2025年、団塊世代が後期高齢者(75歳以上)となり、介護・医療サービスへの需要が爆発的に拡大しました。日本の高齢化率は2024年時点で29.3%と過去最高を更新し、「病院から在宅へ」の政策推進も相まって在宅医療・在宅介護のニーズが急拡大しています。訪問看護はその中核を担うサービスとして、需要が構造的に拡大しています。

このため、大手介護事業者や異業種企業が、既存の訪問看護ステーションを買収するケースが増えています。

後継者不在・事業承継問題

訪問看護ステーションの経営者の多くは、看護師資格を持つ個人や小規模法人です。 創業者の高齢化が進む一方、後継者が見つからないケースが多く、M&Aが事業承継の有力な手段になっています。

看護師確保の難しさ

2022年度の訪問看護分野における看護師・准看護師の有効求人倍率は2.20倍と高水準で、慢性的な人手不足が続いています。 大手企業の傘下に入ることでブランド力・採用力を高め、人材を安定確保しやすくなるため、M&Aによる大手グループへの参画を選ぶ経営者が増えています。

競争激化・経営難

事業所数の急増により地域によっては競争が激化し、利用者獲得が難しくなっているステーションも増えています。 単独での経営継続に限界を感じ、M&Aで経営基盤を強化する選択をするケースが増えています。

訪問看護ステーションの事業譲渡・事業売却のメリット

それでは、訪問看護ステーションをM&A(事業売却・事業譲渡)するとどのようなメリットがあるのでしょうか?

① 廃業コストの回避・売却益の確保
廃業する場合、利用者を徐々に減らしながら一定期間営業を継続しなければならず、その間の人件費・家賃等が発生します。M&Aの場合、これらの負担を回避でき、さらに譲渡対価として現金を受け取ることができます。

② 従業員の雇用継続
一緒に働いてきたスタッフの雇用環境を守り、引き続き安定した職場を提供することができます。

③ 利用者へのサービス継続
廃業となれば利用者は他のサービス事業者を探す必要があります。M&Aにより、担当看護師との関係性やサービスを継続しやすくなります。

④ 大手のリソースを活用した事業の発展
売却後も現場に残る場合、大手グループの採用力・研修制度・営業網などを活用して、事業をさらに発展させることが期待できます。

訪問看護ステーションの事業譲渡・事業売却の流れ

ここでは、M&A(事業売却・事業譲渡)の流れをご紹介します。 訪問看護ステーションのM&Aは、一般的に以下のステップで進みます。

①専門家への相談
まず、M&Aの専門家へ相談することをおすすめします。何を準備すべきか、どのような流れで進むか、どれくらいの期間がかかるかを把握することができます。

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② 自社情報の整理
専門家との相談内容をもとに、買い手企業へ提示する自社情報を整理します。財務状況や施設の概要など、判断に必要な情報をまとめておくことが重要です。

③ 買い手企業とのマッチング
専門家が希望条件に基づき買い手企業へ打診し、マッチングを進めます。

④ 買い手企業との面談(基本合意)
マッチング段階では限られた情報で候補を絞り込みます。 その後、M&Aを前向きに検討している企業と面談を行い、詳細情報を提示したうえで双方の意向を確認します。

⑤ デューデリジェンス
買い手企業がM&Aの意向を示した後、企業価値に関する詳細調査(デューデリジェンス)が行われます。この調査結果をもとに、買い手企業は対象範囲と対価を決定します。

⑥ 最終合意に向けた交渉
双方の希望条件をすり合わせ、合意可能な条件に調整します。

⑦ 関係者への説明
通常、M&Aの条件には従業員の処遇や入居者への対応も含まれます。従業員・入居者それぞれにM&Aの内容を丁寧に説明し、理解・同意を得ることが必要です。

⑧ 最終契約・経営権の移転
関係者の同意が得られたら最終契約を締結します。 対価の支払いおよび経営権の移転も、契約内容に沿って順次進められます。

これからM&Aを検討する方は、まず専門家に相談し、自社の現状を把握することから始めるのがおすすめです。カイポケM&Aでは、オンラインで簡単・無料の査定を実施しています。事業承継の第一歩として、ぜひこちらのページから無料査定をご利用ください

訪問看護ステーションの事業譲渡・事業売却の留意点

M&Aにはメリットだけでなく、注意すべき点があります。事前に理解しておくことが重要です。

① スタッフの離職リスク
M&Aによる経営者交代や方針変更により、看護師・スタッフが不安を感じて離職するケースがあります。スタッフへの丁寧な説明と、雇用条件の明確な提示が不可欠です。

② 利用者の離脱リスク
担当看護師との信頼関係でサービスを継続している利用者は、経営体制の変更に敏感です。引き継ぎを丁寧に行い、サービスの質が変わらないことを伝えることが重要です。

③ 秘密保持の徹底
M&Aの交渉中に情報が漏洩すると、スタッフや利用者の不安を招き、取引が破談になるリスクがあります。M&A仲介会社を通じて秘密保持契約(NDA)を締結したうえで進めることが基本です。

④ 希望条件どおりにならない可能性
売却価格・従業員の処遇・自分自身の処遇など、希望条件がすべて通るとは限りません。専門家のアドバイスを受けながら優先順位を整理しておくことが大切です。

訪問看護ステーションは、固定資産を所有していることは少ないでしょう。
そのため買収企業が企業価値として評価するのは、人材、利用者、経営状況などがメインになります。
これは介護のM&Aに理解のある専門家が関与することで、結果が大きく変わります。

また、M&A後のスタッフの処遇についても、スタッフ自身に確認をしないと離職に繋がってしまうことがあり、M&Aの契約の詳細についても専門家からアドバイスを受けながら進めることをおすすめします。

訪問看護ステーションのM&A・売却事例

訪問看護ステーションのM&Aの事例① 株式会社ツクイによる株式会社ainiの完全子会社化(2026年)

在宅介護サービス大手の株式会社ツクイは、宮崎県宮崎市で「訪問看護ステーションあいに」や居宅介護支援事業を展開する株式会社ainiの全株式を取得し、完全子会社化しました。

訪問看護ステーションのM&Aの事例② 株式会社ALTWELLによるAmu.あむ株式会社の事業譲受(2025年)

介護サービスを展開するALTWELLが、株式会社LITALICOの子会社で訪問看護ステーションを展開しているAmu.あむの事業を譲り受けました。東京西部エリアでの新たな拠点づくりと、医療と介護の連携強化を目的としています

訪問看護ステーションのM&Aの売却・譲渡価格の相場

訪問看護ステーションのM&Aの売却価格の相場は、おおよその目安として「時価純資産価額+営業利益×2年〜5年分」となっています。

「時価純資産価額」は、資産から負債を差し引いた純資産を時価で評価したもの。「営業利益×2〜5年分」は、将来生み出す利益への期待(営業権・のれん)を加味した部分です。

この2〜5年という幅は、事業所の状態によって変わります。

訪問看護ステーションのM&Aの場合、看護師・准看護師が常勤換算で2.5人以上(管理者を除く)の人員基準を満たしていることはもちろん、スタッフが安定して在籍している状態が評価されます。

特に看護師の確保が困難な地域では、既存人材の引き継ぎ価値は非常に高くなります。

※事業所の規模や土地・建物等の保有状況によって売却価格は変わりますので、売却価格が気になる方はこちらのページから無料査定を行ってみてください

訪問看護ステーションのM&Aの売却・譲渡価格の算出方法

M&Aにおける企業価値の評価方法は、一般的に「①インカムアプローチ」、「②コストアプローチ」、「③マーケットアプローチ」の3つに分類されます。

インカムアプローチとは?

インカムアプローチとは、売り手企業の将来的な収益性を推計し、企業価値を算出する手法です。

コストアプローチとは?

コストアプローチとは、売り手企業の純資産を評価し、企業価値を算出する方法です。

マーケットアプローチとは?

マーケットアプローチとは、売り手企業と類似する企業の株価や過去の買収事例など参考に、企業価値を算出する手法です。

訪問看護ステーションの売却案件一覧

訪問看護ステーションの売却案件は、 『こちらの売却案件一覧ページ』 から検索することができます。

まとめ 

訪問看護ステーションのM&A(事業売却・事業譲渡)は、廃業コストの回避や売却益の確保に加え、従業員の雇用や利用者へのサービスを継続できる有力な選択肢です。一方で、スタッフの離職リスクや秘密保持など留意すべき点もあり、成否は介護・医療分野に精通した専門家が関与するかどうかで大きく変わります。

経営に課題や不安を感じている方、事業承継を検討している方は、まず専門家へ相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者

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カイポケM&A編集部

株式会社エス・エム・エス

株式会社エス・エム・エスが運営する、介護・福祉・医療業界に特化したM&A仲介サービスの編集チーム。業界特有の法規制や経営課題を熟知した専門スタッフが、事業者様にとって有益な情報を分かりやすく発信しています。

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